| 2013 - 11 - 30 - Sat 私は自分が何か平均音量値を越えたミックスに走ろうとする時 大山倍達@某都内マスタリングスタジオ(談) 押忍ッッ!!前回に引き続き、アップ・ビートシンセの作り方について、詳細を追って行きたいと思います!アタックの効いた、硬めの印象を持つ音を作ってみましょう。 Massiveを使おう今回はNative Instruments社のMassiveというソフトウェア・シンセサイザーを用いて作ります。ヴァーチャル・アナログ系(VA系)と呼ばれるシンセですが、直感的に音を作りやすく、非常に多彩に細かく作り込めるシンセです。
そしてMassiveを立ち上げます!
この状態で鳴らしてみると、こんな音になります: ヴォリュームを変化させようこのままの音だと何もガツンとくるサウンドになっていないので、熊はおろか大腸菌も倒せません。この状態で牛に聞かせてみたらイノシシみたいに襲われました。
どんな音になるかな!?: 厚みを付けてやろうぜアタック感が見えてきました。ここで少し音を分厚くしてやりましょう。 "VOICING" セクションに行き、"Unisono" という項目が見えます。
リッチになったでしょうか!?: さらにアタックするぞ〜〜〜〜まとまった音になってきました。ただ、まだアタック感が足りない。。 さあ、瓦20枚を叩き割る程のアタックになっただろうか!? うおおおおおおおおおお!!近づいてきた!! ベンド!ベンド!鞭打!!さらにさらに、アタック部分に変化をつけてやりましょう! 〜鞭打とは〜 全身の力を抜いた状態で液体をイメージし、鞭のようにしならせて打撃を放つ技。 出典:範馬刃牙データベース "1 Env" セクションに飛びます。
微妙な変化程度に設定を抑えましたが、こんなサウンドになりましたッッッッッ: 増援部隊もっとリッチなサウンドにするべく、残りのオシレーター2名をフル動員させます!
OSC2, OSC3 それぞれを独立させて鳴らすと、次のような音になりました: フル動員させて熊を倒せ!!
うおおぉぉおぉぉおぉおぉぉぉおぉぉおぉおおぉおぉぉぉぉ!!!! ざっと説明してきましたが、こんな感じでアップビートの音色は作れます! ただ、アップビートシンセは、ユーロのスタイルによっては入れない方が良いケースもあったりします(ギターをフューチャーしたスタイルや、音色が多すぎてごちゃごちゃしてしまう場合とか)。 また、鳴らす音もRoot音抜きの2和音にして干渉を抑えたり、和音に限らずサンプリング音を鳴らしたりとか、ベースと同じ単音をなぞったり(近年のDave Rodgers先生のサウンドはこのタイプ)、実はオルガンを鳴らしていたりと(SEB VOL.151のCARRY ON CARRY ON / NUAGEや、SEB VOL.147のNEVER LET ME DOWN / MERI等)、様々な工夫ができる箇所でもあります。 次回もユーロビートを構成する上で必須と思われる要素について解説して行きたいと思います! 2013 - 11 - 20 - Wed ユーロ一筋バカになり 押忍!!!!今回からは、ユーロビートを構成する上で重要な音のパーツについて書きたいと思います。どんな音なのか・どうやって作っているのか等、サンプルも交えて修行して行きたいと思います! リズムと安定感を司るアップ・ビートアップ・ビートとは裏拍の別名であり、ドラム隊で言うところのハイハットが鳴っているタイミングです。キックドラムが このタイミングに歯切れの良いシンセサウンドをさりげなく鳴らす事により、よりノリが良くなったり、安定感を生み出す効果が期待できます。 どんな音?アップ・ビートにシンセサウンドを入れた状態はこちら: 続いてアップ・ビートを抜いたバージョンはこちら: 大きな差は感じられないと思いますが、裏で何か鳴っているのとそうでないのとでは、ワクワク感とかスピード感、アップダウン感が違って聴こえるかと思います。 実はアップビートではこんな音が鳴っております: アタックが強い、硬めな印象を持つ短い和音です。具体的にどういう風に作って打ち込んで行くか、次回は製造過程を追って行きたいと思います! 風邪引くなよッッ!!! おまけ
2013 - 11 - 02 - Sat 押忍!! 下界が急に冷え込み籠るにはうってつけの季節がやってきた。 今回はユーロビートで使用された定番の機材を紹介したいと思います。 その壱、美しきベル音色。 前回紹介したRoland D-50(D-550) この機材の定番音色として必ず"Fantasia"が紹介されます。 実際それ以降のRoland機材にはFantasiaと称するプリセットが多数みうけられます。 しかーし!!ユーロ山では違います。D-50の音色といえば I-61 Staccato Heaven HI-NRG(80's)、S.E.B.ではTIMEのサウンドには欠かせない音色です。 SUPER CATCHING DESIRE / VIRGIN のメインで使用されてる音色がまさにStaccato Heavenその音である。 また、SOPHIEの音源でもよく耳にします。 その弐、ユーロビート王道のシンセタム。 当時、誰もがときめいたPWLやTIMEのサウンド。 特にあのシンセタムはユーロバカなら一度は鳴らしたいサウンド...それが Roland αJUNO(1,2) P-87 Electro Drums である!! YOU GOT ME GOING CRAZY / TENSION This Time I Konw It's For Real / Donna Summer (Vengeance Essential House Vol.2のVEH2 Fill Ins - 37の元ネタ) など、あげればきりがありません。 さらに同機のI-87 Synth Tomsは TOY BOY / SINITTA のイントロで使用されてます。 また、ラック音源のRoland MKS-50でも同じ音色が制作可能です。 Roland MKS-30のプリセットにも近い音色がありますが ※1ENVの進化によりあの素晴らしいシンセタムが生まれました。 自分の音源では以前紹介したYESTERDAY [FN2 Remix] / CHERRYや T.E.B.VOL.7に収録されてるホワイト ドロップ / Cocoaで使用。 余談ですがSUPERSONIC LEVEL / ANTONELLA のイントロはYAMAHA RX5のE.Tom1〜4である。 他にも参考として、この二つの音源を使用した楽曲 MY TURN / TASHA S.E.B.ではLAURENT NEWFIELD神が極めてます。 神の制作した音源を耳から血が出るほど聴き込むべし!! ※実際耳から血が出たら迷わず医者に行くことをおすすめする。 その参、ユーロビート定番のヒット音や効果音。 忘れてはならない音色の一つがオーケストラヒット。 その数あるヒット音の中でもっとも使用された音色が AKAI S900 SOUND LIBRARYの SL553 ORCHESTRA HIT #1 に収録されてます。 ギャン!!と力強く響くヒット音はまさにユーロ向き。 当時、ユーロ以外でも多用された音色でもあります。 次にS.E.B.VOL.64〜99でA-BEAT Cがよく使用した機材。 Roland DANCE M-DC1(SR-JV80-06 DANCE) 大人の事情で販売後すぐ生産中止になった曰く付きの音源。 139 - Side FX x2 この効果音は FUNNY LOVE / GO GO GIRLS のイントロで使用されてます。 他にも 140 - Spooky などS.E.B.の音源やイニシャルDでも度々使用されてます。 163 - Manic Shots KUNG FU FIGHTING / CHESTER のイントロで使用されてます。 この時代のTIME音源でよく耳にします。 効果音に限らずシンセやヒット音など聞き覚えがある音色満載です。 探してた音源は見つかりましたか? 今回はプリセットで誰もがユーロビート制作を始められる音源を紹介しました。 今や入手困難な機材もありますが、ユーロ山では食料調達も同然 機材にやさしいこの季節、じっくりユーロビートライフを楽しみましょう!! ※1ENV:[Envelope Generator] 以前のブログはこちら!! |